メダロット10への期待(という名の妄想)も合わせて書いてしまったので結構長くなってしまった上に話があっちゃこっちゃしてしまいましたが、よろしければ読んでいってください。
ちょっこすネタバレあり。
なしバージョンはこっち!→ 我慢できずにメダロット9をレビュー
致命的問題点
それでは今回も悪いところから済ませちゃいましょうか。え?ストーリーだろって?もう散々言われてる?
違いますね、メダロット9の最も悪いところはそこではありません。
確かにエンディングのぶった切りはお世辞にも褒められたものではないですし、後半は急展開が過ぎていたかもしれません。単調なクエストも退屈さを感じさせる要因にはなっていたと思います。
ですが物語自体はなかなか盛り上がっていましたし、終盤はとてもワクワクできました。メダロットとの絆をその言葉を使わずとも感じさせる展開にはグッとくるものがありましたね、怒涛の展開に振り回される感覚がメダロットらしいなと感じる場面も少なくありません。
それでは本当に悪かったのはどこか。それは
プレイヤーのがんばりをないがしろにしているという点です。
もう、最悪です。
具体例として最も適しているのはやはり後半にメタビーやロクショウひとりでたくさんのメダロットを相手にする場面でしょう。
あれは負けるイベントとして作ったのでしょうね。実際にかなり不利ですし、やられなければ物語が進まないのであろう場面でした。
それでもプレイヤーは頑張るものでしょう?ゲームやってるんだから勝とうとするのが当たり前です。
ましてや長年ともに歩んできたメタビーやロクショウのピンチですから、負けさせたくない、なんとかして勝ちたいと頑張るわけじゃないですか!そうでなくても悪い奴らにたった一人で立ち向かってるんですから応援したくもなるってモンでしょう?
そして勝ちました!
自分の場合はメタビーが、片腕なくしながら大軍勢に打ち勝ったんです!
このあときっと奴らは卑怯な手を使って無理矢理にメタビーを倒すんだろうな。
でも「強すぎるロボ!」とか「かなわないロボ!」なんていうセリフが聞ければそれで自分は報われる、なんて思ってたら
いやいや勝ったのはメタビーだろうと。プレイヤーが頑張って勝ったでしょうと。
なんでそれを普通に負けた時と一緒の扱いしてくれちゃってるの?
どうしても負けてほしいならこっちが完膚なきまでにやられるように調整しておけばいいじゃない。いっそムービーにしちゃってもいいですよね。そもそもテンマくんのメダロットじゃないんですし、本来は指示できる子じゃないんですから。
それでもあえてプレイヤーに指示を出させて、ポッドまで操作ができて、レベルまでマックスにして勝てる可能性を残したのならば、それ相応の対応を用意しておくべきなんじゃないですか?
本当にこんな最悪なイベントなかなか無いですよ、何度も言っちゃいますけど本当に最悪。
最初に言うことを聞かないパートナーが偶然リュウセイくんに勝ったときとか、野良掃討作戦でリュウセイくんに勝ったときとかはしっかりとセリフを変えていたのにこれにはがーっかり。ちょっとプレイ中断しちゃいましたね。
理想的リアクション部のリュウセイくん |
乗り越えるべき障害…
↓
打ち勝つ
↓
ごほうび!
この流れってゲームの基本だと思うんですよね。
まぁその基本から外れてるぶつ森とか大好きですけどとりあえずそれは置いておいて。
ここがブレてるとまぁ大抵は面白くないですよね。
エンディングが雑に切られていることにムカつくのも、言っちゃえば「ラスボスという最大の難敵を倒したのにごほうびコレだけかい!」っていう不満ですからね。
もちろんこれだけじゃないんですよ。例えばパーツが貰えないロボトルがあったりね。
どういう理屈か知りませんけどせめて探検部が関わってるならパーツくらいくださいよ。ここもご褒美なしですよ。ご褒美がほしくてやってるんだワン。
文化祭の的あてもダメ。相手のスコアすら出ずに強制敗北。
そのうえとんでもなくつまらないのが致命的ですね、まさか本当に延々と的が出てくるだけとは。マジメにやって損した。
まぁそんなものは最初のに比べたら可愛いもんですけどね。
ただ後半になるにつれてそのような作りの粗さみたいなものが見えてきていたように感じました。
なんにせよプレイヤーの頑張りを無に帰すゲスの極みな行為からはスッパリと卒業してほしいものですね!
良くなかったところ
この事だけでずいぶん長くなっちゃった。あとはちょっとした事をざざーっと。
周回プレイと一本道ストーリーが噛み合っていないですね。
わざわざ言わなくても気づいているでしょうけどこれなんででしょうね?
前作メダロット8で周回プレイありならわかります、なにせ複数のヒロインとのエンディングが用意されていましたから。今回はそういうのも無いのになぜ周回プレイを導入したのでしょうか。まぁそんなゲームはいくらでもありますけど、今作の場合はどうしても今までの作品と比べてしまうのです。
むしろ大した後日談もない今作こそ、前作の大会のようなシステムが必要だったのではないでしょうか。ちょうど体育祭だったし。
次に、マップがダメダメです。
スッカスカでなんの意味も無い、宝箱落ちてるかな?ってサッとひとまわりするだけのマップ。
ロボトルを挑まれるわけでもなく野良しか出ないので寒々しい!(後半ちょとにぎやかになるけど)
探検してるのに調べられるところも全然無い!話しかける相手もいない!
唯一ここだけ調べられる |
なんだかどこも味気なくて、書き割りの前でウロウロしてるような感覚なんです。
旧港町とか坑道なんかはちょっと良かったですね。エライとこきちゃった、この先進んでも大丈夫かなっていう感じがグッド。
それと、クエストの面白みが少ないです。
指定された場所へサッと行ってロボトルの繰り返し。あ、またですね、はいはいってカンジ。
まれにそれだけではなくてイベントがあるときがあるのですが、全部そうしてほしかったなぁ。
「らしいな」と思ったイベント |
むしろクエストでしか行けない場所があるのでそこで取り逃したパーツ無いかなという心配の方が大きいですね。
こういうところにもっと行きたい! |
自室→部室棟→ちょっと移動→探検部→外へ→校舎→ちょっと移動→各エリアへ
って選ぶのめんどくさ!どうせなら途中もすっ飛ばさせて!
まぁそもそも全部地続きにして欲しいんですけどね。ワープしたいなら風の翼があるじゃない。
最後にこれは忘れちゃいけないフリーズ問題。
そもそもロボトル中はわりとカクカクしがちなんですが、連続ロボトルなんかになると顕著にでてきていつ落ちるか心配になりながら指示を出してます。そのくせ途中セーブできない連戦になったりするのでタチがわるい。
というか自分がプレイした3DSのソフトでフリーズして再起動したのってメダロット8とメダロット9だけなんですよね、根本的に何かおかしいんじゃないですか?
一応止まりそうな予兆はあるので、何も操作しないでいると持ち直すこともあります。
こういう無駄な気をつかわなくて済むためにも次回作ではこの辺をちゃんと解決して欲しいです。
良かったところ
ギンセイです |
ここまでのダメポイントを補ってありあまる面白さ!
もう最高です!
過去最高といっても過言ではない!
これこそが本当のロボトルなんだと心で理解した!
まぁ感情論だけじゃ伝わらないでしょうから具体例も挙げていきましょうか。
良調整
まず各行動に良い調整が施されています。特にミサイルや完全防御なんかの調整がグッドですね。
まず目に付くのがミサイルの全身ヒット化。そのまま使ってもリーダー探しやクロスファイアの起点に便利。そのかわり防御されるとたいしてダメージが入らず充填冷却も重めという調整です。
1つのパーツを狙ってダメージを与えられないのでクロスファイアが強すぎ問題も解決ですね!
もちろん防御不能にしてから使えばもともとの威力の高さもあって全身に大ダメージを与えることができるというのも面白い。戦略を考える楽しみが増しました。
個人的に特にいいなと思ったのが完全防御だと防御回数が減る点です。これはメリットにもなりえますが完全に守り続けられないというのは良い判断でしょう。なかなかダルかったですからね、完全防御の張り合い。
--ここから妄想--
この防御回数に関してはまもるパーツ全てでステータスを設けて、それぞれに個別の設定をしても面白いんじゃないかと感じました。充填冷却や装甲なんかとの兼ね合いで回数を決めて欲しいです。
ときに射撃を反射できるミラーガードは残っているんですね、格闘に比べて断然当たりやすいことを考慮した結果でしょうか。
個人的には反射はこの際全部反撃でもいいかなと感じました。装甲は増やしてネ!
あとついでにもうひとつだけ。
パーツの破壊を廃止すべき!みたいな意見をちょっと前から散見してて、んなもんありえねえだろと一蹴してたんですが、ふと思ったんです。
もちろん破壊ナシはありえないと思うんですが、破壊はしつつ脚部のように性能が大きくダウンしながらもいちおう使えるっていうのならアリかも?って。
体当たりのためにチャージし続ける可哀相な子がいなくなりますし。性能が下がるだけじゃなくて性質が変わったり、破壊されてはじめて本領発揮!みたいなパーツがあっても面白いかもー!なんて妄想してたのでいちおう書いておきました。
--妄想おわり--
それとチャージで効果を発揮する脚部特性も見直されて、「100%溜まったとき」ではなく「チャージ終了と同時に」発動するようになりました。これで今まで使われなかったパーツにも脚光が当たり、チャージタイプも大いに悩めますね!
あとはたまーにある何かの下位互換っぽくなっちゃってるパーツを救えばバッチリかな?
わざとやってるのはそのまんまでもいいけどね。
刷新されたメダリアシステム
そんなロボトルの面白さを支えるのがコレ。ブラッシュアップされたメダリアシステムです!
ひとり一枚のメダル制限の不安をほぼ解決するすごいシステムでもありました。
メダルの適性を増やし、性格を変化させ、能力値にボーナスを入れる。それによって一つのメダルが様々な顔を見せます。
メダリアの組み合わせで性格を変化させられる要素に関しては、今まではメダルを変化させたいときに大変な労力を使っていたことを考えると素晴らしい変更点ですね!能力値に関してもある程度はメダリアのほうで補完が効きますし。しいて言えばそっちも簡単に振りなおせると良かったんですけどね~、マインちゃんなんとかならんか。
さいですか |
ついつい熱中して集めちゃいますね、めぼしいメダリア落とす野良がいたらひたすら探し回っちゃったりして。
こんだけ面白いんだからどんどん合成してどんどんいろんな組み合わせを楽しみたいのですが、メダリアを必ず落とすとは限らないのがちょっと残念!
ただでさえ一試合が長いメダロットなのですから、ドロップする野良は必ず落とすくらいでも良かったのでは?当たりとハズレがあることですし。
保持できるメダリアももっともっと多くていいと感じました。もっと細かいことを言うと形や色で並べ替えができると尚よかったですね。
それとドロップだけではなくて、せっかく探知機があるんですから勝手にそこらじゅううろついてミニゲーム的にダウジングして見つけられても面白かったかも。
一応拾ったりしますがそれは能動的に見つけているわけではないですから達成感みたいなものは無いですね。でもマップがしょっぱいのでキツかったのでしょう。
利便性アップ
メダル一枚制限を解決するといえばプリセットもナイスです。メダロットひとりあたり6パターンまで、メダリアの組み合わせも含めて保存できるのであれこれと作り置きしておくことも問題なくできます。
ただもう少し融通が利いてもよかったかな?
昔組んだプリセットを久しぶりに使ってみるか!なんてときに起こりがちなんですが、メダリアを他で使っちゃってたりするんですよね。そのときはパーツすら呼び出せないんです。
せめてパーツ構成だけでも呼び出せるといいと思いました。
もう一つ言うとすればプリセット画面でXボタンを押すと「プリセットを登録」となってセッティングを完了できないのがちょっと面倒。細かいですがこの辺のボタン設定も整理して欲しいですね。
…あー、最後にもうひとつだけ。
ロボトルが洗練されたことによってチーム単位での動きが更に大切になりましたし、チームごとプリセットを保存しておけると尚良いと思います。
ロボトルも救助もチームワーク! |
ひとつは性別が限定されているというところですね。
彼らはどうしても女装や男装をしたくないんでしょう。はじめからニュートラルのパーツを装備してるタイタニアは中性的なようで、メダリアの組み合わせによっては男にも女にもなりますが。
それによって男3体や女3体も可能なので一応どんな組み合わせも可能なんですけどちょっと窮屈ですね~。
つぎに途中でメンバーが抜けることがあるということ。
自分のメダロットだけではないので使えなくなるメダルが出ます。さらに抜けたメンバーが装備してたパーツも使えません。ストーリーの都合とはいえ不便ですね。
それに、単純にメダルを手に入れる喜びやワクワクをメダリアが超えられるのかというとそれも難しいのかも。この辺をどう解消していくのかは今後の楽しみでもありますが。
溢れ出る欲
ただ、すごく面白くなってしまったせいでこんな不満が…。ゲーム内でももっと強力な相手と戦いたかった!
道中の敵はそれなりに手ごわいとはいえやっぱりちょっとヌケてるんですよね、射撃ガードしてても積極的に撃ってきたり、今回からトラップとか壊せるのに無視して引っかかりまくったり。
それよりも一段階賢い相手を集めた8の大会みたいなやつやりたいですね~。
エンディングが複数ある8こそ周回アリで一本道の9にこそ大会があるべきだったのかな?
ネット対戦もそれなりにやるんですけど不安定なせいかわざとなのか切断も結構ありますし、レートみたいなのが無いのかあっても機能してないのかレベルが合ってない対戦が多かったり、メダル1枚が目当てっぽい人と当たると萎えちゃいますし…。
そんな事もあってまずはオフの充実を図った方がいいと思うんですよね!作品の満足度にもつながるでしょうし!
趣向を凝らしたロボトルがあってもいいですよね。
連続ロボトル撃破数競争とかどうです?あの対決は面白かった!
過去にあったようなダークロボトルとかレースもいいですね!(ブラッシュアップしてね)
ローテーションを組んでのオート限定も楽しそうだし、純正ロボトルもメダリアのおかげでもっと面白くなってそう!8からはメダチェンジもやりやすくなりましたし。
アレか、言っちゃえばポケモンのバトルフロンティアみたいなカンジでどうでしょうか。
メダガチャコインとかパーツが景品になってると熱中できると思いますけど!
ロボパルレとか… |
なんだかめんどくさいだけであんまり面白くないと感じてます。結局アンチばっかりになるし。
魅力的なキャラクター達
あとは今回もやっぱりキャラクターが魅力的です、毎回毎回すごいですね。やっぱり探検部がいちばん愛おしいのですが、今回はなんといってもモブキャラがいいですね!
みんなに個性があるから「そのへんの人」という感覚が無いんです。
自分のお気に入りはこのタケツルくん |
むしろみんなが学園の仲間といった感じ。文化祭やクエストで会うとなんだかちょっとうれしくなりますし、ラストでも気合が入るってモンですよ!
やっぱり世界は人が作っているんですね、彼らがいるから自分はメダロット9の世界が大好きです。
あ、ちなみに探検部でのお気に入りはリョウマ師匠です。ぜひ続投お願いします。
イケメンが探検部と合わさると… |
まとめ
一言でいうと、メダロット9はロボトルの面白さを追求した作品でした!
発売前のインタビュー記事にもあったように、よーく「整って」います。
個々のパーツやメダリアを集めてメダロットを構築し、それぞれを噛み合わせながらの戦闘はまるでトレーデンングカードゲームのよう。
メダロットの根幹をなす部分ですから、ここを良くしようとしてくれるのはとても嬉しいです。更なるロボトルの進化にも期待です!
最後に、今作で根幹のロボトルはしっかりと整ったわけですから、メダロット10は本当に「全て」が整った記念碑的な作品になることを期待せずにはいられませんね!
といったところでおしまいです、たいへん読みづらい記事に最後まで付き合ってくださってありがとうございました!
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