そんな自分がプレイした「ACE COMBAT 7 SKIES UNKNOWN」の感想です。感想というかあまりの面白さに衝撃を受けたってハナシかも。
難易度ノーマル、操作方法エキスパート、ミッション5までは三人称視点でそれより後はパイロット視点でプレイしました。
悪いところ
いつも通りこんな項目を作ってはみたけど、取り立てて悪い点って無いんだよね〜。強いて言えばチュートリアルが無いところかも。
前作ACE6ではピッチ・ロール・ヨーの説明から始まってミサイルの当て方やハイGターンやバレルロールのような戦闘技術まで懇切丁寧に手ほどきしてくれるモードがあり、自分のような初心者にはとてもありがたいものでした。それが本作にはありません。
でも、それが無いからと言ってACE7が不親切というワケでもないのです。なぜならミッションをプレイすることで必要な技術を徐々に習得していけるように作られているからなんですよ!
例えばミッション01では緩慢な敵を相手にして飛ぶことやレーダーの切り替え、ミサイルを当てるといった基礎中の基礎。ミッション02では地上目標を多く配置することでその脅威と対地兵器(特殊)の有用さ、そして雲の効果とこの先多用することになるハイGターンを学んでの空戦。
ここまでで必要な操作と知識はほぼ習得できて、あとはそれらを徐々により高いレベルで要求されたり応用して使って行くといったカンジ。
チュートリアルは確かに安心感があるんだけど、こうやってゲームを進めつつ慣らしてくれるようになってる方が好みだな!練習するために買ったワケじゃないしね。作る側は大変なのかもだけど。
そうは言ってもちょっとは予習したいわという人のためにACE6の操作アドバイスのページも貼っておくね。なんだかんだ引き出しが多い方が楽しいし。
→ACE6操作アドバイス
他にはなんだろ、リプレイが無いミッションはやめてほしかったな。アレ見るの結構楽しみなんだよ。リプレイと言えば巻き戻しとか一時停止ができると嬉しかった。
あとは自分だけかもしれないけど地名を把握するのに時間がかかったな。「ユージア」「オーシア」「エルジア」…「シア」ばっかりか!ゼルダ無双か!
良いところ
じんわり沁みるストーリー
いいところは他にいっぱいあるんだけど、個人的にはまずココを推したいな。エースコンバットは戦闘中の無線で前線の、チャプター間のムービーで戦時下における人々のストーリーを見ることができます。
人間性丸出しの無線会話もすごく良いんだけど、自分が特に気に入ってるのはムービーの作り方。その特徴としてほとんどが独白なんですよ。それによって各々の立場からの戦争というものの見え方の違いやそれぞれの想いが際立って感じられるんです。
独白ゆえにその時の状況が細かく描写されるワケではないので語られた内容から行間を読むような感覚になり、映画というよりは詩を読んでいるような手触り。
そんな途切れ途切れの詩が終盤に混ざり合って…ネタバレしたくないから語れないけど、いや〜沁みる。かなり浸れます。ハデすぎないラストも戦争モノとしてポイント高いですね!戦闘シーンとのコントラストもグッド!
空戦特有の楽しさ
これは今に始まったことじゃないんだろうけど、フライトシューティングだからこその楽しさは十分に味わえました。ゲームで空を飛ぶといえばパラセールやジャンプジェット、人型機動兵器のブースターによる限定的な飛行、良くてパネルの集合体や重力操作だった自分にとっては常時高速で移動し続ける上に地面が敵という感覚はとても新鮮。
まず面食らうのが「自由の効かなさ」ね!
常に前へスクロールし続けて静止やバックすらできず、単純な防御も無ければ無敵時間を発生させる緊急回避的な行動もない。快適さのカケラも無いワケ。
けどそれがいい!それをどれだけ滑らかに、素早く、精密に動かせるかってコトにハマるワケですよ!動かすだけで面白い、ハハァ〜これがフライトシューティングっすか。
それで戦闘もまた独特。
あ、独特さの前に、まず航空機での戦闘とはいっても考えることは意外とシンプルでとっつきやすいのが意外だった。基本的には相手を捉えて、誘導するミサイルを発射、命中させる。それだけのゲームだ。
操作もとくに難しいことはなく、ごく一部の兵装を除いて繊細なエイムは求められないのだから自分にとってはありがたい限り。
自機の状態で気にかけることも速度と高度くらい。なんだけど!そのなんてことない数値にさえリスクとリターンが付きまとう!
例えば加速すれば捉えられにくくなるがこちらも敵を捉えにくい。減速して急旋回すれば敵のミサイルを避けられるがその分だけいい的だ、次の攻撃にどう対処しよう。
旋回して敵を捉えよう。それの方向はどうする?速度が伸びにくいが上昇して高度を得る?墜落や頭を抑えられる危険もあるけど下降して速度を得つつ旋回?やっぱり横方向にしておこうか?レーダーの縦軸がズレやすいが。
さらに周囲の環境も影響してくるぞ。雲や砂嵐は敵のミサイル誘導をほぼ防いでくれるがこちらのロック性能も下がり、視界も悪くなる。雷雲へ突っ込んだ敵をどうする?相手が雷に打たれれば絶対的なチャンスだけど、もしも自分に落ちたら…。
この他にも空では飛んでるだけでも大小様々なリスクとリターンが交錯し続けているワケ。音速のスクロールをしながらこんな判断を次々と下し続ける興奮ったらないよ!
そう、なんつってもスピード感がたまらない。興奮の根元にあるのはスピード感なのかもね。
まぁスピード感なんてのは今やいろんなゲームで味わえるんだけど、ワンミスで死を招くピリついたスピード感はそうそうあるモンじゃない。それをいかに落ち着いて操作できるか、引くか欲張るか、どんな判断を下すか、いやもうアドレナリンが枯れ果てそう。
そういやオンライン対戦でも操作の巧みさというよりは頭の回転の速さと肝の据わりっぷりで勝負しているカンジかも。自分が落とされるときはだいたいパニクって操作が雑になっている時だし、振り切れたり落とせるときは冷静でいられる時だし。
もちろん経験という引き出しも大いに関係してくるんだろうけど、一般的なシューターとは何もかも違うフライトシューティング、こりゃ体感しなきゃ損だよホント。
たのしくトライアンドエラー
フライトシューティングに慣れてないってのもあるんだろうけどかなり歯ごたえのあった本作。どのミッションも速攻撃墜されるわ地面にキスするわで機体ハジケ祭りでした。でも大丈夫、絶対にどんどん上手くこなせるようになります。なぜかってこのゲーム、操作がおっつかなくて失敗するというよりは判断ミスによる失敗や作戦ミスによる失敗の方が圧倒的に多いんです。
上でもちょっと書いたけど、このゲームって意外と指先のテクよりも脳ミソで攻略するゲームなんですよ。肉体の限界にはすぐにブチ当たっても、思考の限界はそうそう来ないよね。だからよく考えつつ経験を蓄えれば必ず攻略法は見えてくるんです。
ミサイルは冷静にレーダーを見るなりアラートをよく聞くなりしてハイGターンすれば大体避けられるし、避ける必要の無いミサイルもわかってくる。墜落したくなければ速度に注意してストールを予防すればいい、無駄な低空飛行を減らしたり地形に慣れたりすればいい。点数が足りないのなら敵の出現パターンや各々の得点、ミッションの流れを覚えてくれば効率的に動けるようになる。
そうして壁を乗り越えたプレイはまさにエースパイロットのそれ!
だんだん出来るようになる喜びを感じつつ、最終的にはレールガンで軍艦を次々と沈めたり、渓谷をアフターバーナー吹かして切り裂いたりできるようになってる自分自身にシビれることうけあい。最後に見られるリプレイにはきっと蝶のように舞い蜂のように刺している自分の姿が映っているハズ!
ミッションのバリエーションも実に様々、かつ奇想天外で飽きる隙を与えません。楽しい壁にぶつかって楽しく乗り越える、まさしくゲームの醍醐味ってヤツだよね!
素早くリトライできるのも気持ちを萎えさせない。あと一息、もう一息とやめられなくなること必至。ミッションのクリア、ハイスコア狙い、タイム短縮と各々の目標に向かってドップリ浸かれますよ。
あとやっぱ無線がいいね。すっごい盛り上げてくれてエースパイロットになったと錯覚させてくれる。
《トリガーは使えますよ。》
《お前にしか出来ない!トリガー!》
《やった!来たのは3本線だ!》
へっへ《メイジ2墜落!》
おわり
端的に言うとシブいストーリーを楽しめつつ、戦闘の方はなんともゲーム的なゲームというか、ゲームの原始的な喜びをダイレクトに味わえるゲームでした。正直なところ、ACE6に熱中した記憶が無いのにどうしてACE7にここまで心を掴まれたのか。良いところをたくさん挙げてもまだ納得できていません。
しかし確かに、明らかに違う。最高のフライトシューティングがココにあります。
自分のようにフライトシューティングをあまり経験していない人にこそプレイしてもらいたいな。航空機を動かすこと自体が楽しいからアクションゲーム好きも楽しめると思う。脳ミソの普段使ってない部分が刺激されることうけあい。
そして本編だけでもハラいっぱい楽しめるにもかかわらずDLCも控えているぞ。
新規ミッション3種と新規機体3種が含まれたシーズンパスがなんと税込み2700円。バンナムの市場価格ではメールセットだけで2980円するのにこれは破格!
さらにまだまだ使ってみたい機体もあるし、ミッションを突き詰めてみたいし、対戦で1位になってみたいし、なにより話題のVRモードも残ってる。
いや〜、長く楽しめそうな一本ですね。
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